レポート

Report

能登地震

2024.3.12

「令和6年能登半島地震 災害支援基金」第3次緊急助成プログラムで17の事業を採択しました


イメージ

令和6年1月1日に発生した令和6年能登半島地震の甚大な被害を受け、公益財団法人ほくりくみらい基金は「令和6年能登半島地震 災害支援基金」を立ち上げ、第3次緊急助成プログラムの対象として助成先17団体、助成金額3,084,000円を決定いたしました。

この基金では石川県内での緊急・復旧・復興支援活動を助成プログラムで支援します。緊急期のみならず、復旧期・復興期まで中長期的な支援を行う予定です。

1月12日に第1次緊急助成プログラムを立ち上げ、これまでに計44団体・総額778万円の助成を実施してきました。地震発生から2か月以上が経過しましたが、能登の復興・復旧のため、今後も継続して支援活動を行っていきます。

 

「令和6年能登半島地震 災害支援基金」第3次緊急助成プログラム 助成先17団体

 

1.令和6年能登半島地震の外国人被災者における支援プロジェクト

団体名:特定非営利活動法人YOU-I
活動場所:珠洲市、宝達志水町、穴水町、中能登町、七尾市、輪島市、氷見市など
採択金額:200,000円
申請事業の概要: 外国人被災者への救援物資の輸送を行う。
活動報告:HP(https://www.you-i.jp

 

2. 被災者支援者対象交流イベント開催での寄り添い活動プロジェクト

団体名:結net
活動場所:金沢市
採択金額:50,000円
申請事業の概要:月1回の「ゆいまぁるまつり」の開催(開催時に支援物資の提供や炊き出しなども予定)、週1~2回の「結カフェ」の開催(被災者・支援者が交流する「お話会」「お茶会」「上映会」等)
活動報告:Facebook(https://www.facebook.com/groups/yui.yuinet

 

3. 諸岡公民館での炊き出し支援プロジェクト

団体名: 野々市市民活動団体 ほっと なちゅれ
活動場所:輪島市
採択金額:200,000円
申請事業の概要:週1回程度、輪島市内公民館での約160人前の炊き出し活動
活動報告:Instagram(https://www.instagram.com/hot_nature1101

<事業報告>
第一回目 3/14 実施、160食提供
リクエストメニュー:ハンバーグ シチュー、ほろふき大根、サラダ
協力団体:サンかほくキッチン、石川県立看護大学学生、中学3年生1名

はじめての炊き出しで、160人前におののきながらも、時間通りに作れるように皆で力を合わせる。 前日の仕込みも遅くまでかかった。
看護学生の力もあり、時間通りに仕上げられた。 炊き出し担当の方と話をしていると、私たちだけが皆さんからの支援を一方的に頂くのではなく、支援してくれるボラ ンティアの方達にもハッピーを届けたい。
受ける側も、届ける側も、お互いがハッピーで帰って欲しい。 だから、残ったお弁当は、皆さんも分けて食べて下さい。同じ食と時を分かちあって欲しい。 こちらが元気を届けているはずなのに、なぜか私たちも元気を頂く、お裾分けをいただいているような、そんな気分 になりました。たくさんの気づきと、元気を頂けたことに感謝です。

第二回目 3/24 実施、160食提供
リクエストメニュー:やきとり おにぎり、とん汁、サラダ
協力団体:サンかほくキッチン(かほっくり)、石川県立看護大学学生、富山個人ボランティア、中学1年生1名、るーぷ(下着等の日用品支援)、台所出汁牡丹(おにぎり具材の「かつぶ」の提供

日用品の申し出があったので、食材費から やりくりして提供しました。
1人5本のやきとりとおにぎりセットを提供し、多めではあるがやきとりを1250本焼く。 焼き上がるまでの間が、コミュニケーションをとるためのいい時間となった。 被災後から久しぶりの炭や、やきとりを焼く匂いに日常が戻ったように感じられて、生きていく力になった。との声を 頂く。 また、支援するボランティアの方達との情報交換や、何ヵ月もボランティアで現地にいる方達にとっても、束の間の 日常とやきとりに力をもらった。との声を頂いた。 一回当たりの食材費は高めの設定かもしれないが、心も満たすことの出来る食の支援も生きていく上では必要な時 間なのだと身をもって感じたし、喜んでいただいている姿はこちらも力を頂いた。今後も継続して行いたい。

<会計報告>
◆ほくりくみらい基金「第3次緊急助成」助成額
200,000円

◆支出内訳(科目/内容/小計)
①消耗品費/弁当容器代等/ 42,646円
②備品費/簡易トイレセット等/ 19,360円
③燃料費/ガソリン代/17,335円
④食材費/リクエストメニュー/123,069円
【合計金額:202,410円】

 

4. 能登半島震災の障害を持つ被災者に対する生活支援プロジェクト

団体名: のとささえーる
活動場所:金沢市
採択金額:200,000円
申請事業の概要:障害を持つ被災者のグループホーム入居・生活支援(買い物同行、通院同行、困りごとの相談対応等)
活動報告:ほくりくみらい基金にメールにて報告

<事業報告>
障害者でグループホーム入居希望者の生活必需品の購入を支援した(ハートの家入居希望者 2名)。

【支援の背景】
能登半島地震により、多くの方がまだ避難所に避難している状況で、2月から二次避難所から、みなし仮設、仮設住宅、グループホーム、施設などへの移住を進めていくフェーズに入った。
行政から移住を勧める資料が届くが、内容が難しく、膨大な量で、漢字も多く、そもそも字が小さいので、高齢者、障害者には理解が難しい状況であった。日々情報も変化していく中、支援者である私たちも情報を積極的に取りに行く必要があるが、金沢市、金沢市社協も混乱しており、問い合わせても「担当部署でないとわからない」と事実上たらい回しのような現状や「確認して折り返す」としながら折り返しがないような状況もみられた。
特に障害者には、日々変化する情報や手続きについて理解が難しく、当事者、その人に関わる支援者からの相談、問い合わせが多数寄せられた。
また、避難所生活が難しい障害者についての一時的な受け入れの問い合わせも多く、随時対応した。

障害者の二次避難所からグループホーム、福祉施設への移住がスムーズに進まなかった要因として、要介護者は担当のケアマネージャーではなくても「みなし」として他のケアマネジャーがケアプランを作成し、随時、施設入所などを進めることができたが、障害者には、そのような「みなし」制度がない、ということが今回わかった。

福祉サービスの支給決定をするのは市町村であるため、担当の相談支援専門員が個別支援計画を作成し、当該市町村に提出し、支給決定しなければならない。
当然、担当の相談支援専門員も被災者であるし、行政も被災している中で、対応していかなくてはならない現状があった。

2月中旬より、全国の基幹相談支援センター、相談支援専門員に応援を依頼。
ローラー作戦と称して、避難所生活をしている障害者に個別訪問を開始。ありがたい支援ではあるが、その後は、被災している担当の相談支援支援専門員に引き継ぐか、金沢市の相談支援専門員で引き受けてくれる人を探す必要があった。
金沢市でも相談支援専門員は不足しており、引き受け手がない状況であり、特に3月に入ってからは、奥能登の相談支援事業所からのグループホームの空き状況の問い合わせが多数あった。おそらく避難所の閉鎖に伴い、受け入れ先を探していたと考えられる。当グループホームはすでに満員であったため、お断りするしかなかったのだが、大変心苦しい思いであった。

障害があり、震災の精神的負担も大きく、慣れない土地での生活を考えれば、支援者の見守りを受けながら、生活を整えていくことができるグループホームを選択することは大変有効であると考える。障害者グループホームへの入居は、障害者本人だけでなく、ご家族、被災地でこれまで支援してきた支援者にとっても、安心できる選択肢のひとつであることは間違いなく、入居についての家賃の一定期間の免除、生活家電購入費の負担は拡充すべきと考え、市や県にも問い合わせ、声をあげてみたが、今回は有効な改善はなかった(みなし仮設、仮設住宅入居であれば、家賃は約一年間免除、生活家電購入費も負担してもらえるが、障害者グループホーム入居者については対象外)。

そこで、障害者グループホーム入居にあたり、みなし仮設、仮設住宅入居なら得られる制度が利用できないため、そこを補うために申請に至った。

今回の助成金を採択していただいたことは大変ありがたく、今後も必要な支援について現場から発信し、草の根の活動を展開していく。と同時に今後の課題・対応として、早急に「みなし」制度を障害者福祉にも採用すべきと考える。

【新生活に慣れるための支援】
体調不良が続いていたが、趣味のジグソーパズルができるまで精神面が回復した。
食事も入居当初は少量だったのが、今では普通に召し上がられるようにまで体調も回復。

【移動支援・通院等介助】
随時、移動支援を利用して買い物支援を行っている。
その他、通院同行 月2回(医療センター 精神、眼科、内科他)
※必要に応じて、本人の許可を得て同席し、医師との意思疎通を支援。

【他利用者さんとの交流】
スタッフを中心に他利用者さんと交流をはかり、安心した生活を送っていただくよう支援

【困りごとの相談対応】
視野狭窄のため、人とぶつかることが多く石川県視覚障がい者協会に問い合わせ。白杖を持つことで他社にも視覚障がい者と認識してもらえるようにするなど、近日中に相談に行く予定。
近くで迷子になり捜索して無事保護。外出先で転倒、連絡を受けてスタッフが保護。
生活になれるまでは時間がかかると思われるが、利用者さんは「すぐ相談ができるからとても助かっている。震災でどうなるか不安で仕方がなかったがとても心強い」と言っている。

<会計報告>
◆ほくりくみらい基金「第3次緊急助成」助成額
200,000円

◆支出内訳(科目/内容/小計)
①家具類/居室に使用する脚付きマットレス×2/39,970円
②家電類/居室に使用するテレビ2台・ブルーレイ一一式・冷蔵庫1台/167,129円
③消耗品/テレビ配線一式/10,316円
【合計金額:217,415円】

 

5. 輪島市深見町を町民の力で復興プロジェクト

団体名: 特定非営利活動法人紡ぎ組
活動場所:輪島市
採択金額:200,000円
申請事業の概要:輪島市内の倒壊した家屋の廃材、ボイラーなどを利用した、町民・ボランティア・作業員が共同で使うトイレ、シャワールーム、キッチンなどの設置。損壊家屋の修理。
活動報告: Facebook(https://www.facebook.com/npo.tsumugigumi/

 

6. 二次避難者の不安を聞いて「次の一歩」をサポートする相談窓口プロジェクト

団体名: 避難者支援サポートボランティア「ひなさぽ」
活動場所:石川県内
採択金額:200,000円
申請事業の概要:二次避難施設にいる避難者約5,000人に対して、①石川県内の二次避難所に「ひなさぽ相談窓口」を開設、避難者の不安に寄り添い、必要な支援情報を届け、窓口につなぐ。②相談内容や支援情報をまとめたオンラインツールを開発し活用。
活動報告:Facebook(https://www.facebook.com/hinasapo

<活動報告>
https://www.facebook.com/share/p/hLJdvQA5FEShgCpF/?mibextid=WC7FNe

<会計報告>
◆ほくりくみらい基金「第3次緊急助成」助成額
200,000円

◆支出内訳(科目/内容/小計)
①ツール開発費/相談窓口にてスムーズで正確な情報提供ができるように、支援制度や窓口の一覧をはじめ、これまでの相談内容を集積して整理したオンラインツールの開発/30,000円
②デザイン制作費/本活動をより早くより多くの方に認知してもらうための各種デザイン制作(ロゴマークやチラシ、窓口用の各種シート、POPや名刺、SNS画像やプレスリリース作成など)/80,000円
③モバイルプリンター購入費/相談窓口にて必要な情報をプリントアウトして相談者に渡す時に活用するプリンター一式/29,960円
④交通費/相談員が二次避難施設を往復する交通費の補助/31,500円
⑤電話代/相談員が窓口対応で行政や士業に問い合わせる際の電話代の補助/25,000円
⑥事務用品費/窓口業務で使用するための事務用品/3,140円
⑦通信費/窓口業務で使用する事務用品を相談員に送る郵送代/740円

【合計金額:200,340円】 

 

7. 能登地方の高校生に向けた進路相談機会の創出および大学生の交流機会創出

団体名: 一般社団法人NOTORN
活動場所:能登地方
採択金額:200,000円
申請事業の概要:能登地方出身または能登地方の高校に在籍している高校1年生〜3年生(避難により転校した場合も含む)および能登地方出身の大学生各100名に対し、オンラインでの進路相談会および交流会の実施。
活動報告:Instagram(https://www.instagram.com/notorn.noto/

 

8.炊き出し漏れが発生している避難所への炊き出し提供プロジェクト

団体名: 惚惚倶楽部
活動場所:珠洲市、能登町
採択金額:200,000円
申請事業の概要:炊き出しの実績がなく、温かい食べ物の提供や炊き出しによるコミュニケーションが不足している避難所への炊き出しを実施する。
活動報告:Instagram(https://www.instagram.com/hb_horebore_club/

 

9. 能登地震・被災地への健康いわし料理炊き出しプロジェクト

団体名: いしかわ災害支援機構
活動場所:輪島市、珠洲市
採択金額:200,000円
申請事業の概要:ニーズのある避難所への炊き出し活動。献立は揚げたいわしの丼ぶりといわしのつみれ汁。
活動報告:Facebook(https://www.facebook.com/profile.php?id=61556032240171

 

10. 被災地における生活弱者に対する支援事業

団体名: ONEチーム七尾
活動場所:能登全域
採択金額:200,000円
申請事業の概要:一般ボランティアの出来ない震災ごみの片づけ、壊れた玄関や窓等の簡単な住宅修理、県外の協力支援団体からの物資や食材の輸送・配布、避難所の洗濯機やシャワー等の等団体で設置協力した機材の補修、メンテナンスを行う。
活動報告:Facebook(https://www.facebook.com/tadashi.nakayama.14/

 

11. 二次避難の方に対する再建支援プロジェクト

団体名: スターピザ
活動場所:白山市
採択金額:200,000円
申請事業の概要:輪島市から避難している中学生へお菓子・ジュースの提供、二次避難している学生へ本、日用品、野菜の提供を行う。
活動報告:Instagram(https://www.instagram.com/star___pizza/

 

12. 能登半島地震によって被害を受けた地域へのボランティア派遣プロジェクト/能登半島地震によって被害を受けた写真に対する写真洗浄プロジェクト

団体名: 金沢大学ボランティアさぽーとステーション
活動場所:七尾市、金沢市
採択金額:100,000円
申請事業の概要:ボランティアの派遣、写真洗浄および新品のアルバムに入れて返送する。
活動報告:X(https://twitter.com/borasapo_twi/
     Instagram(https://www.instagram.com/borasapo_

 

13. 能登半島地震で金沢近郊で二次避難している方へのお食事提供

団体名: かなざわオープンキッチン
活動場所:金沢市
採択金額:200,000円
申請事業の概要:金沢近郊へ二次避難している方への食事提供を行う。
活動報告:Instagram(https://www.instagram.com/kanazawa_open_kichen

 

14. 被災住家の所有者に対する建物相談

団体名: 建築プロンティアネット北陸
活動場所:七尾市、輪島市
採択金額:200,000円
申請事業の概要:被災住家へ訪問し、危険度の判定および所有者への説明、今後の方針の助言、支援団体・現地工務店・テクニカルスタッフへの引継ぎを行う。
活動報告:Facebook(https://www.facebook.com/kenpronet

 

15.アーティストと被災地・被災者をつなぐプロジェクト:リサーチ・ワークショップ

団体名: NPOひいなアクション
活動場所:金沢市、珠洲市(調査中)
採択金額:200,000円
申請事業の概要:① 金沢に避難している方へのアート・ワークショップ② 避難所におけるアート・リサーチ・ワークショップ③被災地でのリサーチ・ワークショップ
活動報告:HP(https://hiinaaction.com/

 

16. 能登地震避難者支援空白地域への炊き出し、温泉入浴提供活動

団体名: 特定非営利活動法人グリーンメーカー
活動場所:津幡町
採択金額:134,000円
申請事業の概要:炊き出し・マッサージおよび温泉の提供を行う。
活動報告:HP(https://green-Maker.org

 

17. 小学生とママの居場所環境整備・運営支援「志賀こども部屋☆つちだ」

団体名: 一般社団法人のとくまの
活動場所:羽咋郡志賀町
採択金額:200,000円
申請事業の概要:ママ同士、子ども同士がふれあう居場所づくり
活動報告:Instagram(https://www.instagram.com/yakusou_kumano/