レポート

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活動報告

2023.1.10

アステナホールディングスの岩城慶太郎さんより応援メッセージをいただきました


アステナホールディングスの岩城慶太郎さんより、ほくりくみらい基金の設立にあたって、応援メッセージをいただきました!

岩城慶太郎さんからのメッセージ

皆さんこんにちは、アステナホールディングスの岩城慶太郎です。昨年6月に本社機能の一部を石川県珠洲市に移し、社会課題解決型ビジネスの立ち上げと、石川県能登地区における地域創生に取り組んでいます。

当社は昨年7月、SDGsに取り組むベンチャー企業に選択的に投資する「のとSDGsファンド」という投資ファンドを、石川県内の金融機関と共に作りました。そして、そのファンドを経由して、これまでに10社を超える企業に投資を行っています。どの投資先企業も、大変素晴らしい、SDGsの実現に寄与し社会課題を解決する事業活動をしています。

例えば、投資先のひとつである、石川県能登町の「ふくべ鍛冶」さん。包丁などの刃物を作る鍛冶屋さんですが、「包丁研ぎの通信販売」の全国展開に取り組んでいます。聞けば、我が国で使われている包丁の99%は一度も研がれることなく捨てられており、この大量生産・大量廃棄を無くすために、「包丁研ぎの通信販売」事業を始めたのだそうです。

あるいは、こちらも当ファンドの投資先である、石川県珠洲市の「株式会社みんなのうま」さん。ちょっとふざけた名前の会社ですが、取り組んでいる活動は真摯です。同社では、引退した競馬馬の養老、つまり「終の棲家」の提供をしています。

国内で1年間に繁殖される競走馬はおよそ4,000頭、そして、そのうちの3,500頭が役割を終えて屠殺されます。そうした競走馬に、できるだけ長く安らかな老後を過ごして貰うために、この事業を始めました。

こうした社会課題解決型のビジネスにおいて、気を付けなければいけないことは「ちゃんとお金が稼げるかどうか?」です。当たり前のことですが、事業として取り組むからには、そこから十分なキャッシュフローが上がらなければなりません。そうでなければ、事業としてのサステナビリティが無くなってしまいます。

他方、全ての社会課題解決がビジネスにできるか、キャッシュフローを稼ぐことができるかというと、そういう訳ではありません。取り組む社会課題によっては、低い可能性でしか収益化できないものもありますし、常に公的機関等からの財政的支援を受けないと運営できないものもあります。ビジネスは残念ながら、そこまで万能ではないのです。

そんな時、大活躍するのが、ほくりくみらい基金のような、市民基金の存在です。社会課題を解決するためのリスクマネーを、ノーリスクで供給する。これはビジネスの世界では不可能です。このように、市民基金とSDGsファンドが、相互に役割分担をしながら社会課題の解決に臨んでいくことによって、石川県から全国に、全世界に対して新たな社会イノベーションを発信していくことができると、私は信じています。

私は、ほくりくみらい基金を、応援します。